ごめ~ん。予定と出す順番違えてしまいました。(´ω`)
先に翔ヒカSSの前半部分出すことになっちゃいました。
話の流れ上、わかりやすいようにと
「コンビニ」の最後部分を冒頭に持ってきました。
本番ヤマ場は後半になりますが、前半部分も楽しんでもらえたらと思います。
ではではどうぞ~(*´∀`)ノ゜.:。+゜☆
そうこうしているうちにまたマンションに戻ってきた。
今日これで3度目になる、翔の部屋に入るのは。1度目も2度目も緊張していて、今もまた何故か緊張してしまうヒカルだったけど、今度はそうと知られないように普通を装い翔の後に部屋に入った。
靴を脱いで上がると翔がニヤニヤと自分を見ているのに気付いた。
「何?」
「いや、ヒカルが今俺んち居るんやな~って」
「あぁ、うん」
「それが何か嬉しいんや」
「うん」
「ヒカル」
「うん?」
「ちゅうしてええ?」
「え、?! あっ、うん」
ヒカルの手を握りちゅっと軽くキスをした。
「ほんまにヒカルや」
嬉しそうに無邪気にそう言う翔にヒカルはドキッとする。
「やけどほんま残念や。ホンマに玉切れやわ、俺。
そうやなかったらまた押し倒したるのにな。笑」
「…どスケベ」
「何?」
「だからスケベって!!」
「そうやな。でもしゃあないやん。お前が居るんやから」
そう言われてまた押し黙ってしまうヒカルだった。
「腹減ったし、買うてったもん食べよっか」
「うん…」
やばいのはオレかも…
ヒカルは胸の疼きと身体がまた火照るのを感じてそうつぶやいていた。
翔には聞こえない小さな声で。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
「ヒカル?」
「んっ?」
「なんかちゃんと聞いとかへんかったんやけど、ヒカル、今日仕事よかったん?」
「あぁ、うん。明日まで休みやねん」
「ほんまぁ? 残念。 俺、明日は仕事や」
「そっか…」
「ほんでも午後からやし、午前中は一緒に居れるで」
「うん」
「ヒカル?」
「うん?」
「明日、俺が仕事行ってしもたら帰るん?」
「えっ…」
「前みたいにここ来て住んだらええのに…」
「……。」
「そしたら前みたいにすれ違いばっかりやのうて、もっと一緒に居れるようにするのに…」
「そっか…」
「うん…」
- ☆ -
「翔?」
「…zzz。」
「翔?」
「…zzzzz。」
「翔?寝てしもたん?」
「…zzzzzzz。」
「…しゃあないな」
うるさくしゃべってたかと思うといきなり寝入ってしまった翔にヒカルはやさしく微笑かけ毛布を持ってきてかけてやった。
「翔、シャワー借りんで」
まだ少し意識が残っていたのか、ヒカルに向かって翔は手を小さく振った。
そうする翔はまるで小さな子供のようだった。
そんな翔に苦笑しながらヒカルは風呂場に向かった。
さっきの翔の言葉を頭の中で思い出しながら。
熱いお湯が出てくるのを手で確かめ、ゆっくりと全身にシャワーのお湯をかけ、頭を洗い全身を洗い、また熱いお湯を全身にかけていく間も、タオルで身体を拭く間も、頭をドライヤーで乾かす間もさっき翔が言ってくれたことを反芻していた。
翔のところから仕事に行くのに別段支障はない。
自分の本心に問えば少しでも翔のそばに居たいという答えが見える。
問題はそれをストレートに翔に告げられないってことと
まだ完全に自分の気持ちを認めきれないというのが問題だった。
ここにきて、まだ躊躇してしまう気持ちがあることにヒカルは苦笑する。
自覚ならもうとっくの昔にあったはずなのに。
「翔?」
「んん???」
「オレ、シャワー浴びてきたで」
「うん…」
「翔もシャワー浴びといで」
「う…ん…」
「寝たあかんって」
「眠い…」
「眠たくっても浴びといで」
「う…ん…」
「ほら」
「うん、おかあさん、手伝うて…」
「…、誰がおかあさんやねん。」
「ヒカル…」
「オレ?」
「うん、ヒカル、ママ…」
「アホ言うとらんと起き!」
「うん、おかあさん、わかった…」
「もうそれはええから」
「うん、ママ、ちゅうして?」
「ママはそんな大きい子にちゅうはしません!!」
「ケチ~、」
「ケチで結構!!」
「ケチ~、ねむ~、」
「はいはい」
なんとか今すぐまた寝てしまいそうな翔を起こしてシャワーを浴びに行かせた。
ヒカルはまた考えていた。自分がこれからどうしたいのかを。
続く